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KONなん どうでshow!

「Q-jin君」で新たにコラム連載がはじまりました。 日常にひそむオモシロイことや小さな疑問、切ない想い出…。 小企画ながら侮るべからず!読者に大人気のコラム連載です。


第82話 「カッコいい仕事」-中編-

 Aは今までどんな仕事をして来たのかを聞くと、彼は履歴書を差し出した。
「あれ?この写真随分小さいね。それに学ラン着てるし、随分前のじゃない?」
「あつ?分ります?それ卒業アルバムの写真を切り取ったんすよ」呆気にとられるA。それでも渡された履歴書に目を通した。
「どの仕事も直ぐに辞めてるんだね。辞めた理由は何なのかな?」とAが聞く。
「カッコよくないからっす」
「やっぱりそう来たか。そう言うと思ったよ。でもただ彼女に自慢したいが為にカッコに拘ってるの?」
「男はやっぱ仕事だと思うし、どうせやるならカッコいい仕事の方がいいじゃないっすか」と妙に自信を持って彼は言った。
「でもさっき君にカッコいい仕事ってどんな仕事?って聞いたら、これと言って無いって言ったよね。という事は、君のする仕事も無いっていう事じゃないの」
少し間を置き、彼は言った。
「そうっすね。今は無いですね。でも将来カッコいい仕事が見つかるかも知れないじゃないっすか。そういう夢を持って生きていた方が、人生張り合いがあると思いますよ。夢は大切にしなきゃダメっすよね」
「夢・・・ね。カッコいい仕事以外で、君の夢って何なの?ぜひ聞きたいな」
「夢っすか?何だろ?別にこれと言ってないっすね」
Aは深いため息をつくと、ゆっくりとした口調で話し出した。

つづく

第83話 「カッコいい仕事」-後編-

「君の言うカッコいいだけの仕事って、この世に存在しないんだよ。仕事っていうのは、カッコ悪い面とカッコいい面との両方の面があるもんなんだよ。でもね、仕事に自信と誇りさえ持っていれば、カッコ悪い事も平気で出来てしまうもんなんだ。そういう人をカッコいい人って言うんだよ。だから仕事に対して自信と誇りを持った人が働くのを見て、君はその仕事がカッコいいって勘違いしてるだけなんだ。カッコいいのは仕事じゃなくて働いている人間なのさ。君は今迄やって来た仕事に就く前は、カッコいいと思って始めたんじゃないの?でもいざ働いてみるとそうじゃなかったんだよね。それは今言った気持ちに君がなって働いていなかったからだよ」
「じゃ今迄自分がして来た仕事も自分の心掛け一つだったっていう事ですか?」
「そうなんだよ」
彼はこの日、ブティック店員募集の広告を見て応募し、採用となった。Aは一度、彼の仕事状況を見に行った。
「カッコいいよ。きっと彼女も惚れ直すよ」と言うA。
「そうっすか?ありがとうございます」と言って照れくさそうに彼は笑った。
 彼が働き出して半年後に今度は父親が一人で当社にやって来た。
「あれ?辞めちゃったんですか?」と言うAに対して、
「いやいや今度は息子でなくて私がリストラになりました。何か見栄えのする仕事はないでしょうかね」

第84話 「帰り道」

 友達と釣りに行った帰り道での出来事だった。今日の釣果について話しながら、薄暗くなりかけた人里離れた山道を車で走る。あと半月もすれば見事な紅葉を楽しませてくれそうだ。やがて車は国道へと抜け、小さな町の市街地へと辿り着いた。その頃には日もすっかり暮れていた。
暫く走ると、助手席の友達が前方を指差して言った。「あれって人じゃないか?ほら、歩道の上、死んでるんじゃないか?」
よく見ると、電柱に付いた街灯の心細い明かりの下で、中年の男性が大の字になって倒れていた。僕は車を側に寄せると、なぜか二人揃って息を殺し、車の中からじっと様子を伺った。
「おい!生きてる様か?」
シートベルトを外し、運転席側から助手席側へ身を乗り出しながら、僕は友達に聞いた。
「うん?ちょっと待て」と言って友達は車の窓を開けた。すると、もの凄いイビキが聞こえて来た。それを聞き、二人で顔を見合わせると、まずはひと安心した。
車から降り、二人でそっと側に寄った。もの凄く酒臭かった。どうやら酔いつぶれているらしい。真冬ではないが、時折氷点下にもなる季節。このままでは凍死しかねないと思い、家まで送るつもりで、男性を起こす事にした。僕が男性の片を叩き、(大丈夫ですか?)と声を掛けようとしたとき、緊張しきった友達が声を掛けた。
「お元気ですか?」