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KONなん どうでshow!

「Q-jin君」で新たにコラム連載がはじまりました。 日常にひそむオモシロイことや小さな疑問、切ない想い出…。 小企画ながら侮るべからず!読者に大人気のコラム連載です。


第94話 「かな入力」

 まだウィンドウズが普及するずっと前、会社にオフコンと呼ばれるコンピューターがあった。図体ばかりでかく、今のパソコンとは比べものにならないほど処理能力が遅い。モニターもカラーではなく、グリーンモニターだった。それでも在庫管理をする事で、納品書や請求書を手書きしなくてもよくなり、事務員が十人から四人にまで減った。オフコンの値段は高級車三台分程だったが、会社側から見ると費用対効果においては大成功となった。今ではローマ字入力が一般的だが、その頃はかな入力の人も結構おり、年輩の人に多く見られる傾向だった。二台のオフコンを四人で共有していた為、入力方法をローマ字か、かなかをよく確認する必要があった。
「あらBさん。ローマ字で入力してるの?」年輩の女子社員Aが入社間もない女子社員Bに言った。
「はい。キーを覚える時に少ない数で済みますから」
Bは今でいうブラインドタッチを目指していた。
「キーを覚えるってどういう事なの?覚える必要なんてあるの?キーボードを見れば済む事じゃない。私はかなで打ってるわよ。間違いだって少ないし、貴方より私の方がずっと速いわよ」
そこへ、男性社員が伝票を持って来てAYB0023という商品について尋ねた。
「Aさん。商品コードなんだけどさ、ちんこ0023ってなに?」

第95話 「再々・・??婚」

 居酒屋で飲んでいると友達に会った。
「よう、久し振り。ここ良い?」と言って僕の隣りに彼は座った。
「今日は会社の幹部連中と来てるんだけど、仕事の話しばっかでさ」と言って眉間に皺を寄せながら奥に座ってる中年グループを指して言った。
「お前も幹部の一人なんだから仕方ないんじゃん。まあ、何の話しをしてたか知らないけど、お前も大変みたいだな。それよりどうよ、奥さん元気?」僕が聞いた。
「ああ、元気過ぎて困るくらい元気だわ」と言ってから、話しが物凄い勢いで進む。昔からそうなのだが、話し出したら止まらない。本人曰く、一分でも口を閉じていると口の中に虫が湧く様な気がするらしい。
寝ている時は静かだと思ったが、以前、彼も含め数人で温泉に泊まった時も一晩中寝言を言っていた。
彼がトイレに行ったのを見計らって僕と一緒に飲んでいた一人が言った。
「凄いですね。マシンガンの様に言葉が・・・」そう言ってる矢先に戻って来てまた喋り続ける。
「相変わらずだな。また奥さんに逃げられるぞ」
「でも今の嫁さんって、お前会った事ないよな」
「あるよ、三年前かな。温泉で離婚の話しを聞いてから半年位して結婚したよな」
確認する様に僕が言った。
「ああ、それって前の嫁さんだよ。今は五人目だもん」

第96話 「薔薇が好き」

  女子社員Aが言った。
「Bさんのお家には、花壇とかあるんですか?」
「うん。小さいけどあるよ」
「どんなお花を植えてるんですか?」
「嫁さんが管理してるんで、良く分からないけど、今時期は色んな花が咲いてるよ」
「薔薇とかは植えてないんですか?」
「どうかな?薔薇は病気になりやすいとか何とかって言ってたから多分ないんじゃないかな」
「そうですか、私は薔薇が大好きなんですよね」
「そうなんだ。あっ、そうそう薔薇って言えば、家の近所なんだけどさ、垣根みたいにして凄い沢山薔薇を植えてる家があってさ、そこを通る度に、いつも綺麗だなって思って見てるんだよ。きっと手入れも大変なんだろうな」
「それって、今度私も見に行きたいんで、どの辺か教えてくれませんか?」とAに言われ、Bは場所を詳しく地図に書いて教えた。
次の日、会社でAはかなり興奮気味でBに言った。
「私、見て来ましたよ。凄いですね。あの薔薇」Aは薔薇の名前を殆ど覚えている様で、昨日見た薔薇の中に珍しい薔薇があった様だ。
「そうだろ、薔薇に興味がない俺だって、良いなって思うくらいだからな」
Aはそこにあった薔薇の名前を全部言った。
「それにしても凄いな。薔薇が好きだけあって名前もちゃんと憶えてるんだな。何だか舌を噛みそうな名前ばかりだな、俺にはちんぷんかんぷんだけどさ」
その日の晩、Bは愛犬の散歩途中、例の薔薇が植えてある家の脇にAの車が止まってるのを発見した。暗闇の中でAは、何やら薔薇をいじっている。笑いながらBが声を掛けた。
後ろから声を掛けられたAは、物凄く驚いた様子で振り向いた。
「お前、本当に薔薇が好きなんだな。こんな暗闇じゃ、よく見えない・・・・・あれ?何してんの?ハサミなんか持ってさ」